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ビジネス ファッション ラボ

冬のビジネススタイルこそ定番アイテムを軸に

アイテムをレイヤードする必要が出てくる冬は、多く着るためにアイテムの選択肢が拡大し、その組み合わせも相乗的に増えてしまいます。

無策のままアイテム数を増やすと広大な収納スペースが必要になるのはもちろん、コーディネートを考える際も時間が掛かってしまいます。それを防ぐためには、スタンダードなアイテムをベースにすることが大切。スーツもジャケパンスタイルも定番アイテムを中心にした方が上品にまとまりやすく、小物などの変化でアレンジがしやすくなります。

着用アイテムが多い冬だからこそ定番を活用する

寒い冬は防寒のために、着用するアイテム数が必然的に多くなってしまいます。だからこそ、選択肢をむやみに増やさないような工夫が必要。そうでないと、毎日のコーディネートを考える時間が膨大になってしまうからです。

コーディネートを考えるのが楽しみというおしゃれ好きな人もいるかもしれませんが、時間や決断力は誰しも有限。浪費し過ぎると仕事に悪影響を与えかねません。それを防ぐためには、寒い冬こそ軸となる定番アイテムを活用することが重要なのです。

そもそも仕事着はビジネスのための服装であり、トレンドや個性を取り入れ過ぎるのは御法度。定番アイテムを軸にした方が上品なコーディネートにまとまりやすく、細部でもアレンジもしやすくなります。今一度、冬のワードローブを見直してみてください。

冬でもスーツはネイビーをベース

ビジネススーツの定番カラーはネイビーです。今年の春に発売された『仕事ができる人は、小さめのスーツを着ている。』(山本 晃弘、クロスメディア・パブリッシング/インプレス)によれば、東京の丸の内に勤務している20代ビジネスマン100人に調査した結果、よく着るスーツの色柄を「ネイビーの無地」と答えた人が32%。「ネイビーのストライプ」と答えた人が30%となったそうです。つまり、ネイビーのスーツを軸にしている20代のビジネスマンは60%以上となります。

こうしたデータを引用しなくても、上品、誠実、信頼、爽快、知的、精悍といったイメージを持つネイビーはビジネススーツにもっとも適しています。色はダークなネイビー、柄は無地やそれに近いストライプなら、どんなアイテムも合わせやすいので、着回しやすさも抜群。年代を問わず似合いやすいカラーでもあります。

暖色ベースのネクタイで冬らしくアレンジ?

ただし注意も必要で、ネイビーが寒色であるということは念頭に置くべき。Vゾーンもブルー系カラーやホワイトで構成してしまうと、爽やかな反面、少し寒々しい印象になってしまうこともあります。

そこで、ネクタイなどで暖色を取り入れるのがおすすめ。ボルドー、レッド、オレンジなどを使ったネクタイはネイビーのスーツに温かい印象を加味してくれます。また業種や職種、シーンが許してくれるなら少しカジュアルなニットタイを使うという方法もあります。ニットならではの素材や生地感が温かみを演出してくれるからです。

ジャケパンスタイルもネイビー×グレーが基本

少しカジュアルなジャケパンスタイルも、ジャケットはネイビーが定番です。合わせるパンツはグレー。チャコールグレーなどのダークトーンほど上品な印象で、寒い冬の温度感にもマッチします。

定番の組み合わせを軸にしつつ、組み合わせるアイテムや小物でアレンジするのが正解。マフラーやグローブは室内に入ったら脱ぐアイテムですし、商談中やミーティング中でも外すべきアイテムですので、定番ではないアイテムで個性やトレンドを取り入れても大きな問題はありません。当然、派手で奇抜なアイテムは大人としてNGです。

便利なニットでビジネスカジュアルを新鮮に

アレンジできるアイテムの中で今もっとも活用したいのはニット。今シーズンはカラーニットがトレンドとなっていて、カラバリが豊富に揃っています。もちろん、ブラック、ネイビー、グレーといった定番カラー、さらに品の良いハイゲージニットを使ったタイプから揃えるべきですが、少し気分を変えたい時には他のカラーも選択肢に入れてみましょう。スーツのVゾーンで使われるようなカラーなら違和感なくコーディネートできるはずです。とくに暖色のブラウンやボルドーは温かみが演出できるので狙い目です。

ジャケパンスタイルに合わせるニットはプルオーバータイプならVネック、もしくはカーディガンを選ぶのが基本。Vゾーンがバランス良く整いやすいからです。また、ドレスコードがカジュアルなオフィスであれば、カーディガンをジャケット代わりに使うという方法も。タイドアップしつつカーディガンを羽織れば、十分すぎるほど品の良いビジネスカジュアルが完成します。

ビジネスカジュアルにおいてニットは定番トップスですが、その中でもとくに上品なのはタートルネックニットです。ジャケットやコートを重ねればオフィスに通用するコーディネートが簡単に出来上がります。

ニットを使った着こなしは、ジャケットを脱いだりニットを脱いだりすることで細かい温度調整がしやすいという利点もあります。ジャケットやパンツだけでなくコートや小物も含めたトータルバランスに加え、保温性や温度調節まで考慮してニットを選べたら理想的です。

靴のバリエーションも定番から揃える

冬だってビジネススタイルの足元は定番のシューズが基本。定番であり続けてきただけの汎用性を備えているため、冬の装いにもマッチします。

もっともフォーマルな黒のストレートチップはスーツスタイルの必需品です。追加するなら、華やかさを宿しているウィングチップが狙い目。こちらもやはり王道のブラックから揃えるべきです。ビジネスシューズというカテゴリーで対極に位置するタイプを揃えれば、足元のアレンジを十分に楽しむことができます。

足元の寒さが堪えると感じたら、アンクル丈のシンプルなブーツを活用するのもおすすめ。シンプルな面持ちのチャッカブーツなら、スーツスタイルの品位を損なうこともありません。アンクル丈ならソックスが見えることはほとんどないので、保温性重視で厚手のソックスを合わせることもできます。寒い日に履くのが基本なので、最初から厚めのソックスを想定してサイズを選んでおくのが賢明です。

カジュアルなビジネススタイルなら靴の選択肢が広がる

ジャケパンスタイルなどのコーディネートなら、テイストが似ている少しカジュアルな靴も定番としてカウントできます。例えばモンクストラップシューズ。ストラップのメタルパーツがラグジュアリーなムードを醸してくれるということもあり人気のモデルです。また、コインローファーも狙い目です。ビジネススタイルに合わせる靴としてはもっともカジュアルな部類ですが、上質なレザー製なら許容範囲。こなれた足元を演出してくれます。

カジュアルなスタイルならブラウンの革靴も合わせやすくなります。スーツスタイル同様、ベルトや時計、グローブといった小物類と靴のカラーや質感を揃えるのがポイント。統一感が生まれ、ビジネスシーンに相応しいエレガントなイメージが広がります。

筆者Profile
平 格彦(たいら まさひこ)
東京都生まれ。ライター、編集者、コラムニスト、プランナーなど。AllAbout「メンズファッション」ガイド。JAPAN MENSA会員。野菜ソムリエ。大学でマーケティングを専攻した後、新卒で出版社へ入社して広告部、ファッション誌編集部を経て独立。フリーランスとして関わったメディアは60程度。その経験を踏まえ、客観的、横断的、俯瞰的にファッションを分析するのが得意。そんな視点を活かして[着こなし工学]を構築中。編集力を応用して他分野でも活動。
http://www.masahikotaira.com
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