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ビジネス ファッション ラボ

スーツスタイルは靴ヒモで完成する

例えば“□”を見た際に目が行くのはその輪郭。世界を線で捉えるにしても面で捉えるにしても立体で捉えるにしても、その輪郭は重要な意味を持っています。

そして、スーツスタイルの輪郭の一部は革靴です。つまり、スーツスタイルの印象は革靴で一変します。革靴を疎かにして完璧なスーツスタイルはありえないのです。さらに言えば、革靴の表情は靴ヒモの結び方に大きく左右されます。

フォーマルな結び方は社会人としての必須知識

革靴の靴ヒモを何となくスニーカーと同じように結んでいるとしたらビジネスマンとしての自覚が足りないかもしれません。すぐに実害はないかもしれませんが、初対面の印象などで損をしている可能性があるからです。

また、意図的にスニーカーと同じ結び方を選んでいるのならともかく、靴の印象や結ぶという行為に意識を向けないで何となく靴を履いているのであれば隙がある証拠。今からでも遅くはないので、最低限のフォーマルな結び方を覚えて意識的にしっかりと靴ヒモを結びましょう。

最低限「パラレル」か「シングル」はマスターする

靴ヒモの結び方と言っても多種多様。その中でもフォーマルな結び方とされるのが「パラレル」と「シングル」です。両者に共通するのは表面のヒモが平行に並んでいる点。その整然とした表情が品格を生み出してくれます。

汎用性が高いのは「パラレル」で、表面はヒモが平行に並んでいますが、内側で何度も交差させる結び方。左右均等に力が分散するのでフィット感が調整しやすいのも利点です。もっともフォーマルなのは「シングル」で、ヒモの片側をメインにシューホールに通していく結び方。内側が大きく1度だけ交差するので表面のヒモが引き立ち、シンプルで上品な表情に仕上がります。

スーツを着用するようなビジネスシーンでは品格が高いに越したことはありません。そこで靴ヒモの結び方も、もっともフォーマルな「シングル」か、それに次ぐ「パラレル」を選ぶのが賢明です。

靴の種類やシーンに合わせて結び方を変えられたら理想的

黒いスムースレザーを使用した内羽根式のストレートチップを選び、靴ヒモを「シングル」で結べば、冠婚葬祭でも通用するフォーマルな足元が完成します。シーンによって選ぶべき靴のタイプは変わりますが、それに合わせて靴ヒモの結び方も変えられたら隙のないコーディネートが完成します。

もちろん、あえて隙を作ることで“ハズし”や“抜け感”を演出するテクニックもあります。そこには意図が必要で、無造作に見えても計算されているからこそ絶妙なバランスが実現するわけです。無知や無頓着はわかる人には見透かされるもので、わかる人ほどビジネス上の意思決定に関わっています。したがって単なる靴ヒモの結び方でも侮れないのです。

店頭で実物をチェックして結び方も教えてもらうのが近道

靴ヒモの結び方は細かくわけると何種類もあります。そのすべてを覚える必要はありませんが、数種類は覚えて使い分けるべきです。どんな結び方があるのか知りたい場合はウェブで検索するだけでなく、店頭で実物を見て確認するのがおすすめです。たくさんの靴が並んでいるからこそ、靴のタイプ×結び方の組み合わせによる印象の違いも一目瞭然です。

また、初めての結び方に挑戦する際は難しく感じて当たり前。手順はウェブメディアや雑誌でも確認できますが、細かいコツはショップスタッフなどの専門家に聞いてしまうのが最善策です。靴を選ぶ際にオススメの結び方や結ぶ際のコツも訪ねてみてください。返答によってスタッフの力量を推し量ることもできて一石二鳥です。

筆者Profile
平 格彦(たいら まさひこ)
1974年、東京都生まれ。ライター/編集者。コラムニスト。プランナー。AllAbout「メンズファッション」ガイド。JAPAN MENSA会員。野菜ソムリエ。大学でマーケティングを専攻した後、新卒で出版社へ入社して広告部、ファッション誌編集部を経て独立。フリーランスとして関わったメディアはメンズファッション関連だけで35以上。その経験を踏まえ、客観的、横断的、俯瞰的にファッションを分析するのが得意。そんな視点を活かして[着こなし工学]を構築中。編集力を応用して他分野でも活動。
http://www.masahikotaira.com
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