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コラム

麻と革靴を身にまとった「夏の男」は、たまらなくかっこいい

うだる暑さの夏。何もせずとも汗は流れ、照りつける太陽にうっとうしさを覚えつつも、筆者は幼い思い出が頭をよぎってどこか心がそわそわしたり、あるいは懐かしさを覚えたりします。

そんな夏には花火や海水浴、連休の旅行などイベントも盛りだくさん。汗ばむ陽気の下で開放感を味わいながら、ひと夏の思い出を作るのは気分が高揚します。そんな夏を満喫するとき、やはり定番となるのは楽であり、ラフなファッションであること。半袖Tシャツにショートパンツ、そしてサンダルなんていうのはその代表例です。

楽なスタイルは余裕があって確かに楽しい。でも毎日その格好ばかり、というのもワンパターンで味気ないと思いませんか?より上品によりエレガンスに、そんなテーマで夏のファッションを楽しむのも一興です。

そう思った時に欠かせないのは、やはり革靴。オールシーズンを通して足元をかっちりと決めてくれる革靴は、やはりプライベートでも欠かせない相棒です。真夏のラフな格好に革靴を合わせるだけで、足から上は変わらないのにリゾート地にいるような、上品にまとまったスタイルになります。

そんな革靴でさらに良質な大人のファッションを演出したい。そう思ったあなたにぴったりな素材が、日本の夏の風物とも言える素材、「麻」です。

麻は見た目の涼やかさはもちろんのこと、その外見を裏切らない通気性や吸汗性といった機能も持っているという、まさに日本の夏にぴったりな素材。麻は世界的にも衣類に使われてきた長い歴史を誇りますが、日本ではとりわけ夏のファッションの素材としてその地位を確立しています。

麻のコーディネートは大抵、シャツに取り入れる場合がほとんどです。そこから一歩進んで上下のセットアップやジャケット、そしてパンツで麻をチョイスするだけで、あなたの「大人度」は一気にランクアップすることでしょう。

それはそうと、「麻と革靴」、この2つのワードが並んだ時の語感がとても上品と思いませんか? あ、思わないですか、そうですか…。

なぜいきなりこんな話をしだしたのかと言うと、まだ映画がモノクロだった頃に銀幕を賑わせた、昭和のたまらなくかっこいい男たちの存在が、筆者の心を掴んで離さないからです。

(出典:Wikipedia

その出で立ちを想起させるキーパーソンとなるのは、20世紀を代表するあの偉大な映画監督、黒澤明。黒澤監督と言えば『七人の侍』が何より有名ですが、彼が描いた作品には、何も時代劇ばかりではありません。

1949年公開の映画『野良犬』。現代ドラマでも人気の高い「刑事×コンビ」ものという組み合わせのこの作品では、三船敏郎演じる村上刑事が麻のスーツと革靴を見事に着こなし、退廃的な雰囲気の漂う東京で難事件に挑みます。(筆者は映画好きの30代です、念のためw)

当時はモノクロ映画なので、その質感や色を正確に知ることはできないのですが、ピシッと決まった麻の着こなしを見せ、手入れの行き届いた革靴を履いているそのコーディネートに、名状(めいじょう)しがたいかっこよさを感じるのです。

たまらなく上品で、セクシーと言ってもいいくらいの男たち。夏を謳歌するサンダルやショートパンツにはない、「やせ我慢の美学」が詰まっているようなその格好には、「大人のおしゃれ」がギュッと凝縮されている気さえします。ああ、たまらない。

日本の夏といえば麻。そんなイメージはそのままに、普段のコーディネートをよりフォーマルに楽しんでみませんか?麻のコーディネートと革靴を合わせれば、いつもとは違うより大人の雰囲気が増したあなたがそこにいるはずです。

そうそう、くれぐれも熱中症には気をつけて下さいね。

筆者Profile
サトートモロー 出版業界出身の映画ライター。ライフスタイルに関するコラムや映画批評を執筆。
大のお酒好きですが痩せるために絶賛断酒中です(笑)
趣味:映画鑑賞・ウィンドウショッピング・格闘技
その他:外出時はオシャレで癖のある書店をよく探しています。
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